オリジナル食器を作る前に知っておきたいこと
オリジナル食器とは?
オリジナル食器とは、お店やブランドのために独自のデザインを加えた食器のことです。
代表的なものには、以下のような食器があります。
- ロゴ入りマグカップ
- 店名入りプレート
- オリジナルカラーのカップ
- 特注サイズのボウル
- ノベルティ用の小皿
- ホテルや飲食店向けの業務用食器
完全に形から作る場合もあれば、既存の食器にロゴや色を加えて作る場合もあります。
初めてオリジナル食器を作る場合は、既存の形をベースにして、ロゴやカラーを変更する方法の方が進めやすいです。費用や納期を抑えやすく、仕上がりのイメージもしやすいためです。
作る前に決めておきたいこと
1. 何のために作るのか
まず大切なのは、オリジナル食器を作る目的を明確にすることです。
例えば、同じマグカップでも、用途によって選ぶべき仕様は変わります。
カフェで毎日使う業務用のマグカップなのか、イベントで配るノベルティなのか、ECで販売するグッズなのかによって、重視するポイントが異なります。
店舗用であれば、耐久性や洗いやすさが重要です。ノベルティであれば、価格や配布しやすさが重要になります。販売用であれば、見た目の魅力やパッケージも大切です。
目的が曖昧なまま進めると、デザインや仕様が決めにくくなります。まずは「誰に、どのような場面で使ってもらう食器なのか」を整理しましょう。
2. 作りたい食器の種類
次に、どの食器を作るのかを決めます。
オリジナル食器として作られることが多いのは、以下のようなアイテムです。
- マグカップ
- コーヒーカップ
- ソーサー
- プレート
- ボウル
- 小皿
- グラス
- 箸置き
- スープカップ
カフェや飲食店の場合、まずは使用頻度の高い食器から作るのがおすすめです。
特に、マグカップやプレートはお客様の目に触れる機会が多く、写真にも写りやすいため、お店の印象づくりに向いています。
反対に、最初からすべての食器をオリジナルで揃えようとすると、費用も納期も大きくなりやすいです。まずは看板メニューに使う食器から始めると、無理なく導入できます。
3. 数量
オリジナル食器は、1個から自由に作れるわけではありません。
製造方法や業者によって、最低注文数が決まっていることが多いです。例えば、30個から対応できる場合もあれば、100個以上からという場合もあります。
店舗で使う場合は、席数や回転率を考えて数量を決める必要があります。
例えば15席のカフェで使うマグカップであれば、15個だけでは足りません。営業中に使用中のもの、洗浄中のもの、予備のものが必要になるため、40〜45個程度あると安心です。
また、食器は営業中に割れることもあります。ぴったりの数ではなく、予備を含めて注文することが大切です。
デザインで注意したいポイント
1. ロゴの入れ方
オリジナル食器で多いのが、ロゴを入れるデザインです。
ロゴを入れる場合は、どこに入れるかが重要です。
マグカップであれば、正面、側面、内側、底面などがあります。プレートであれば、中央に入れるのか、リム部分に小さく入れるのかで印象が大きく変わります。
店舗で使う食器の場合、ロゴが大きすぎると料理やドリンクの邪魔になることがあります。さりげなく入れる方が、上品で使いやすい場合もあります。
一方で、ノベルティやグッズ販売用であれば、ロゴやデザインをしっかり見せた方が印象に残りやすいです。
用途に合わせて、ロゴのサイズや位置を考えましょう。
2. 色の見え方
食器の色は、画面上で見る色と実際の焼き上がりで差が出ることがあります。
特に陶器や磁器は、釉薬や焼成の影響を受けるため、完全に同じ色を再現するのが難しい場合があります。
白、ベージュ、グレー、黒などのシンプルな色でも、素材や焼き方によって印象が変わります。
また、料理を盛り付けたときの見え方も重要です。器単体ではおしゃれに見えても、実際に料理をのせると色が沈んで見えたり、メニューと合わなかったりすることがあります。
できればサンプルを確認し、実際の料理やドリンクをのせた状態で判断するのがおすすめです。
3. 形とサイズ感
オリジナル食器を作る際は、見た目だけでなくサイズ感も重要です。
例えば、カフェラテ用のカップであれば容量が足りるか、プレートであれば料理を盛り付けたときに余白がきれいに見えるかを確認する必要があります。
サイズが少し違うだけで、使い勝手は大きく変わります。
プレートが大きすぎると収納しにくく、小さすぎると盛り付けが窮屈になります。マグカップが重すぎると、日常使いしにくくなります。
店舗で使う場合は、デザイン性だけでなく、スタッフが扱いやすいか、お客様が使いやすいかも考えましょう。
製造方法によって費用と納期が変わる
オリジナル食器は、どの方法で作るかによって費用や納期が変わります。
既製品にロゴを入れる方法
最も始めやすいのは、既製品の食器にロゴを入れる方法です。
既にあるマグカップやプレートを使うため、形から作るよりも費用を抑えやすく、納期も比較的短くなります。
初めてオリジナル食器を作る場合や、ノベルティ、少量制作には向いています。
ただし、食器の形や色は既製品の中から選ぶことになるため、完全に自由なデザインにはできません。
既存の形を使って色や仕様を変える方法
既存の型を使いながら、色や仕上げを変更する方法もあります。
お店の雰囲気に合わせた色味にしたり、ロゴを加えたりすることで、既製品よりもオリジナル感を出すことができます。
完全オリジナルよりも現実的に進めやすく、飲食店やカフェの業務用食器として導入しやすい方法です。
形から完全に作る方法
形そのものを一から作る場合は、最も自由度が高い反面、費用と納期がかかります。
新しく型を作る必要があるため、初期費用が大きくなりやすく、ある程度まとまった数量が必要になることもあります。
ブランド商品や特別なプロダクトとして販売する場合には向いていますが、初めての制作ではハードルが高くなることがあります。
まずは既存の形をベースに作り、売れ行きや反応を見ながら完全オリジナルに進むのも良い方法です。
業務用で使うなら耐久性も大切
カフェや飲食店で使う食器は、家庭用とは違い、毎日何度も使われます。
洗浄機にかける、重ねて収納する、スタッフが何度も持ち運ぶなど、負荷がかかる場面が多くなります。
そのため、業務用として使う場合は、以下の点も確認しましょう。
- 食洗機に対応しているか
- 電子レンジに対応しているか
- 重ねやすい形か
- 欠けにくい厚みがあるか
- 持ったときに重すぎないか
- 収納スペースに収まるか
見た目が良くても、扱いにくい食器は現場の負担になります。
特に開業直後はオペレーションが安定していないことも多いため、デザイン性と実用性のバランスを取ることが大切です。
サンプル確認はできるだけ行う
オリジナル食器を作る前には、できるだけサンプルを確認しましょう。
写真やデータだけでは、実際の質感、重さ、色味、サイズ感までは判断しにくいです。
特に店舗で使用する場合は、実際に手に取って確認することで、使いやすさをイメージしやすくなります。
確認したいポイントは以下です。
- 色味はイメージに近いか
- ロゴの大きさは適切か
- 料理やドリンクを入れたときに映えるか
- 持ちやすいか
- 重すぎないか
- 洗いやすいか
- 収納しやすいか
サンプルの段階で違和感がある場合は、本制作前に調整することが大切です。
納期には余裕を持つ
オリジナル食器は、注文してすぐに届くものではありません。
デザイン確認、サンプル制作、本制作、検品、配送などの工程があるため、一定の時間がかかります。
特に陶磁器の場合、焼成や加工の工程があるため、予定より時間がかかることもあります。
開業日やイベント日が決まっている場合は、できるだけ早めに相談することが重要です。
ギリギリで発注すると、希望する仕様にできなかったり、納品が間に合わなかったりする可能性があります。
余裕を持って、少なくとも数週間から数ヶ月前には準備を始めるのがおすすめです。
費用は本体価格だけで考えない
オリジナル食器を作る際は、食器本体の価格だけでなく、その他の費用も確認しておきましょう。
例えば、以下のような費用が発生する場合があります。
- デザイン調整費
- 版代
- 型代
- サンプル制作費
- ロゴ加工費
- 梱包費
- 送料
- 追加注文時の費用
見積もりを見るときは、1個あたりの単価だけで判断せず、総額でいくらかかるのかを確認することが大切です。
また、初回は版代や型代がかかるため高く見えても、追加注文では費用を抑えられる場合もあります。
長期的に使う予定がある場合は、初回費用と追加発注時の費用を分けて確認しておくと安心です。
オリジナル食器を作る前のチェックリスト
制作前には、以下の項目を整理しておくと相談がスムーズです。
- 作りたい食器の種類
- 使用目的
- 希望数量
- 希望納期
- 入れたいロゴやデザイン
- 希望する色味
- 使用シーン
- 食洗機や電子レンジ対応の必要性
- 予算
- サンプル確認の有無
これらが決まっていると、制作会社から具体的な提案を受けやすくなります。
逆に、何も決まっていない状態でも相談はできますが、目的や使用シーンだけは先に整理しておくと、失敗しにくくなります。
まとめ
オリジナル食器は、お店やブランドの印象を高める魅力的なアイテムです。
カフェや飲食店では、料理やドリンクの見え方を良くするだけでなく、SNSでの写真映えやブランド認知にもつながります。
ただし、制作する前には、数量、デザイン、色味、サイズ、納期、費用、耐久性などをしっかり確認しておく必要があります。
特に初めて作る場合は、いきなり完全オリジナルの形から作るのではなく、既存の食器にロゴを入れたり、色を変えたりする方法から始めると進めやすいです。
見た目だけでなく、実際の使いやすさまで考えることで、長く使えるオリジナル食器を作ることができます。
お店の世界観に合った食器は、料理やドリンクの魅力を引き立て、お客様の記憶にも残りやすくなります。開業準備やブランドづくりの一環として、目的に合ったオリジナル食器を検討してみましょう。